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Field Releases of Transgenic Plants An Analysis 1986 PDF

33 Pages·2007·0.394 MB·English
by  OECD
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Field Releases of Transgenic Plants, an Analysis 1986-1992 組み換え植物の野外試験 1986 年-1992 年の解析 経済協力開発機構 -1- 前書き 本報告書は、バイオテクノロジーにおけるリスク/安全評価に関連した概念と原則につ いて、長年にわたって継続報告を、責任を持って進めてきた OECD バイオテクノロジー 安全性専門家グループ(GNE)の作業プログラムの一部としてしたためられたものであ る。GNE では、英国のダグラス・ガナリー氏(Mr. Douglas Gunary)により 1992 年に 行われた野外試験の調査と分析を承認した。1992 年末までの、OECD15 力国の 1185 ヶ 所の野外試験地点数を含む 864 件の野外試験許可に関する情報が収められている。 多くの時間を費やし、また調査に必要な情報を提供してくださった各国のレビュー担当 部署の多くの方々に感謝します。 本報告書は、OECD または加盟各国政府の個々の意見を十分に反映しているとはいえ ないかもしれませんが、事務総長の監修のもとに出版されるものです。 原本は経済協力開発機構(OECD)が 英語名:Field Releases of Transgenic Plants, an Analysis 1986-1992 © 1994 で発行しており、 著作権はOECDにあります。 ©2005 財団法人バイオインダストリー協会は OECD の許可を得て 翻訳版を作成しました。 -2- 目 次 要約 ············································································································3 序文 ············································································································4 方法 ············································································································4 野外試験についてのレビュー············································································5 申請許可についての全体的要約 国別の申請許可の概要 宿主作物別の申請許可についての概要 導入形質別の申請許可についての概要 許可の時間的な進展状況 宿主作物と形質のコンビネーション範囲 除草剤耐性に焦点を絞った申請許可についての分析 ウイルス抵抗性についての申請許可の分析 マーカー遺伝子 野外試験のバイオセイフティ··········································································15 組換え植物の一般的な生態 生殖的隔離 宿主作物 ベクター 導入遺伝子 組換え植物 非標的生物への影響 地理的条件 モニタリングと野外試験後の管理 得られた教訓 ······························································································20 バイオセイフティに関する懸念·······································································21 国の違いにより影響される懸念 導入形質に関連した懸念 組換え DNA 分子またはベクターに関する懸念 モニタリング 将来に対するいくつかの考察··········································································23 付属資料:表と図·························································································25 -3- 要 約 本報告書は、OECD 科学技術工業局の要請に答えて、遺伝子改変植物(本報告書にお いて述べる植物は、実際上は全て組換え植物であるので、以後、この2つの用語は互換的 なものと解釈される)の野外試験に関するバイオセイフティ情報の収集と分析を行ったも のである。本報告書では、1986 年の最初の野外試験以来、864 件の申請許可件数と 1180 ヶ所以上の野外試験実施地点数に関してまとめられている。1988 年以来許可件数は、毎 年ほぼ倍増している。 OECD 加盟 15 ケ国から得られた情報をもとに、30 種の宿主作物と、10 種の形質に関 して詳細な分析を行った。油糧種子用ナタネ、バレイショ、タバコ、トマト、及び最近は トウモロコシ、ダイズが最も普通に用いられる宿主作物である。除草剤耐性、ウイルス抵 抗性、昆虫耐性が最も用いられる形質であり、除草剤耐性がより大きな割合を占める。 宿主及び導入遺伝子の特性から予測される通り、組換え植物の生態には何ら驚くべき点 はなかった。予想外の事柄は、導入遺伝子の発現レベル範囲に関するもののみであった。 最も重要なバイオセイフティ関連の情報は、野外試験した組換え植物を確実に生殖的隔 離するために工夫された取扱い方法の有効性に関するものである。虫媒性作物に対しては、 隔離の有効性は、野外試験地点の周囲に非組換え作物の緩衝帯を用いることで、大いに助 長される。 花粉媒介昆虫、土壌微生物及び後植えの作物の生長に対する作物残査の影響に関する非 常に限られたデータの評価からは、組換え作物と非組換え作物間の違いは見いだせなかっ た。 野外封じ込めでは、直接的な野外試験地点以外への環境影響についての結論を引き出す ことは不可能であることを意味している。 バイオセイフティに関して表明された懸念の本質は、個々の国の状況に影響を受けてい る。多くの国によって表明された関心事項は除草剤耐性についてであり、また病害虫の攻 撃を減少させるために開発された導入形質の広範な使用による、病害虫のこれらに対する 抵抗性獲得のリスクである。 実際の農業に組換え植物が用いられる時には、これが、封じ込められた状態のままであ ることはほとんどあり得ない。今後のバイオセイフティに関する懸念は、この点で、わず かな限られた知見しかない形質に焦点が絞られて進められていくであろう。 -4- 1.序文 本報告書は、1990 年 12 月のバイオテクノロジーの安全性に関する専門家グループ (GNE)での決定後に OECD/DSTI により委託された研究について述べたものである。 要望事項: a)研究プロジェクトは下記のような目的で委託される ― 組換え植物の野外試験に関するバイオセイフティ情報の取りまとめと分析 ・宿主種の性質 ・導入される遺伝子及び他の DNA 塩基配列 ・組換え植物が導入される試験地の性質 ・実験の安全性をモニターするための技術 ― 各国の所轄機関から収集された情報について、バイオセイフティの観点からの情報分 析。各国ごとの主な懸念についての分類と比較 b)研究成果について、下記のような事柄が期待される ― 組換え植物の野外試験に関する、より完全データベース ― 分子生物学の研究に対してモデルまたは牽引者として利用されている、植物、遺伝子、 その他DNAの塩基配列のリスト。これらの多くの実験のうちいくつかから、一般的 動態と効果に関する有用な結論が得られることが期待される。 ― バイオセイフティの観点での懸念の主要ポイントのリスト、および実際にはあまり重 要ではないと考えられる細かな事項のリスト。これは、申請者が答えるべき質問をレ ビューする際に役立つ。 c)この調査の目的は、データを集めることによって、OECD として組換え植物の野外 試験のバイオセイフティに関する一般的見解をとりまとめるためのものである。 2.方 法 公的データベースから得られるデータの分析を試みた結果、公的情報源から要求した形 式で情報を得るには、まだ早すぎるという結論を得た。 本報告書に現した情報は、OECD 加盟 15 ヵ国のレビュー担当団体メンバーへの一連の 訪問、インタビュー、およびこれらの国の申請者との討議の結果得られた。 訪問国は、ベルギー、カナダ、デンマーク、フランス、ドイツ、日本、オランダ、ノル ゥェー、スペイン、スウェーデン、スイス、英国およびアメリカであり、さらにオースト ラリアとニュージーランドからも情報を得た。 最初の訪問は 1992 年5月 12 日で、最終訪問は 1992 年 11 月5日である。 得られた情報は2種類である。第一は、訪問時までに許可された申請に対しての野外試 験の事実に関するレビューである。第二は、野外試験が実施された結果得られたバイオセ イフティの経験である。次ページ以降、組換え植物の野外試験、宿主植物、遺伝的組換え -5- の事実に関するレビューについて記されている。次に、これら野外試験のバイオセイフテ ィの観点からの分析が続く。 報告データは、訪問時点での最新のものであるが、1992 年の北半球における野外試験 シーズンのデータとみなすことができる。なお、オーストラリアとニュージーランドのデ ータは、1992 年 12 月の GNE 会議の際に揃った。 3.野外試験についてのレビュー 組換え植物の野外試験許可は、様々な地域で行われている。その申請許可手続きは国ご とに異なっており、その結果、厳格な意味での比較可能なデータを集計するのは不可能な 状況である。国および状況に依存するが、一つの許可には、いろいろなケースがある。 ― 1作物1試験地1年についての野外試験許可 ― 1作物1複数特定試験地1年についての野外試験許可 ― 1作物に関する複数不特定試験地複数年の野外試験許可 ― 特定形質を共有する複数作物に関する複数試験地特定年数の野外試験許可 ― 複数作物に関する複数試験地特定年数の野外試験許可 上記のように多様な扱いがなされている結果、申請が許可された最低限の試験地点数し か明確に特定できなかった。以下の表は、与えられた分類内で、申請許可数及び/または 最少試験地点数について推定数値を比較した。 申請許可についての全体的要約 許可された申請の概要を表 1 に示している。組換え植物を野外試験した試験地点数は、 1988 年以来毎年ほとんど倍増してきたことを示している。同じデータは、付属資料図1 及び2にグラフで示されている。 表1 年別、申請許可数のまとめ 許可年 許可 最少申請試験地点(推定) 件数 割合(%) 試験地点数 割合(%) 1986 1 0.1 1 0.1 1987 9 1.0 12 1.0 1988 37 4.3 44 3.7 1989 69 8.0 79 6.7 1990 147 17.0 189 15.9 1991 208 24.1 307 25.9 1992 393 45.5 553 46.7 合計 864 100.0 1,185 100.0 -6- 国別の申請許可の概要(1986-1992年) 表2は、アメリカ及びカナダを合わせると、許可総数の72%および組換え植物を野外 試験した試験地点総数の67%に達することを示している。ヨーロッパではフランス、ベ ルギー、及び英国で許可総数の約80%を占めている。最低限の許可試験地点数のデータ は、付属資料図3にグラフで示している。 表2 2国別、申請許可数のまとめ 許可 最少申請試験地点(推定) 国名 件数 割合(%) 試験地点数 割合(%) オーストラリア 6 0.7 7 0.6 ベルギー 62 7.2 89 7.5 カナダ 302 35.0 302 25.5 デンマーク 3 0.3 3 0.3 フランス 77 8.9 117 9.9 ドイツ 2 0.2 2 0.2 日本, 1 0.1 1 0.1 オランダ 22 2.5 22 1.9 ニュージーランド 13 1.5 13 1.1 ノルウェー 1 0.1 1 0.1 スペイン 6 0.7 6 0.5 スウェーデン 6 0.7 6 0.5 スイス 2 0.2 2 0.2 イギリス 45 5.2 122 10.3 アメリカ 316 36.6 492 41.5 合計 864 100.0 1,185 100.0 備考:カナダのデータには、突然変異による植物の作出実験が少数含まれるが、大部分は 遺伝子組換えにより作出されたものである。カナダのデータは、野外試験許可数を 表しており、野外試験地点数(複数地点での実験の可能性がある)を示すものでは ない。 宿主作物別の申請許可についての概要(1986-1992年) 表3は、30種の異なる種類の宿主作物について、野外試験の申請が許可されているこ とを示している。そのうち、7種類だけで申請許可の80%以上を占める。これらは、油 糧種子用ナタネ(OSR-カノーラを含む)、バレイショ、タバコ、トマト、トウモロコ シ、アマ、ダイズである。野外試験地点数についても、宿主作物7種が、個々の試験地点 の野外試験で80%以上を占める。この上位7種類は、アマがワタに替わる以外は上記作 物と同じである。複数の宿主作物に対して1回で申請許可が何回かなされたこともある。 そこで申請許可の総数864件は、単一作物ベースで考えると、許可総数は878件に達する。 野外試験地点に関連する同じデータも、付属資料図4にグラフ形式で表している。 情報提供に完璧を期すために、各国所轄当局が申請許可した宿主作物別及び国別の許可 -7- 数について分析したが、この情報は付属資料表1にまとめた。 表3 宿主作物別、申請許可数のまとめ 許可 最少申請試験地点(推定) 宿主作物 件数 割合(%) 試験地点数 割合(%) アルファルファ 21 2.4 26 2.1 サイフリボク 1 0.1 1 0.1 リンゴ 1 0.1 1 0.1 アスパラガス 1 0.1 1 0.1 ブロッコリ 1 0.1 1 0.1 カンタロープ 14 1.6 29 2.4 カーネーション 1 0.1 1 0.1 カリフラワー 2 0.2 2 0.2 チコリ 5 0.6 7 0.6 キク 3 0.3 5 0.4 トウモロコシ 65 7.4 107 8.8 ワタ 37 4.2 85 7.0 キュウリ 3 0.3 3 0.2 アマ 49 5.6 49 4.0 キュウイフルーツ 1 0.1 1 0.1 レタス 1 0.1 1 0.1 メロン 4 0.5 4 0.3 ナタネ/カノーラ 290 33.0 357 29.4 パパイヤ 1 0.1 1 0.1 ペチュニア 2 0.2 2 0.2 ポプラ 6 0.7 7 0.6 バレイショ 133 15.1 181 14.9 イネ 4 0.5 4 0.3 ダイズ 40 4.6 100 8.2 西洋カボチャ 13 1.5 28 2.3 テンサイ 28 3.2 36 3.0 ヒマワリ 2 0.2 2 0.2 タバコ 72 8.2 91 7.5 トマト 72 8.2 73 6.0 クルミ 2 0.2 2 0.2 その他 3 0.3 6 0.5 合計 878 100.0 1,214 100.0 導入形質別の申請許可についての概要 形質に関して集計した許可総数は、個々の作物別の記録数よりも多い。これは、宿主作 物1種類に1個以上の形質を導入したものの野外試験に対して、多くの申請が許可された からである。これは、野外試験地点数についてもあてはまる。表4は、宿主作物に組み込 まれた形質ごとの野外試験件数を分析している。表4は、付属資料図5にグラフ化して示 している。 形質ではなくマーカー遺伝子の動態を調べた試験が多数行われたが、それ以上に、導入 形質とマーカーを一緒に用いた試験が多数行われた。現在まで許可された野外試験の導入 形質のうちで、除草剤耐性が野外試験件数で格段に多い。それに続く形質は、ウイルス抵 抗性、昆虫耐性、作物の品質、雄性不稔、耐病性の順である。 -8- 表4 形質別、申請許可数のまとめ 許可 最少申請試験地点(推定) 件数 割合(%) 試験地点数 割合(%) 除草剤耐性 489 38.9 685 41.7 耐病性 35 2.8 56 3.4 ウイルス抵抗性 115 9.1 144 8.8 昆虫耐性 89 7.1 134 8.2 マーカー利用 382 30.4 442 26.9 品質形質 72 5.7 81 4.9 花色 5 0.4 7 0.4 研究目的 18 1.4 19 1.2 雄性不稔 39 3.1 61 3.7 ストレス耐性 9 0.7 9 0.5 重金属耐性 3 0.2 3 0.2 その他 1 0.1 1 0.1 合計 1,257 100.0 1,642 100.0 表5 国別、各年ごとの申請許可数 各年の許可数 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 合計 オーストラリア 1 5 5 ベルギー 1 1 4 9 18 15 14 62 カナダ 5 19 36 53 189 302 デンマーク 1 1 1 3 フランス 2 3 3 22 24 23 77 ドイツ 1 1 2 日本 1 1 オランダ 9 13 22 ニュージーランド 4 4 3 1 1 13 ノルウェー 1 1 スペイン 2 1 3 6 スウェーデン 1 1 2 2 6 スイス 1 1 2 イギリス 1 2 6 12 12 12 45 アメリカ 5 17 26 50 87 131 316 合計 1 9 37 68 147 208 393 864 許可の時間的な進展状況 表5、6及び7は、野外試験から得られた経験が国、作物、形質ごとの件数増加にいか に関与してきたかを分析した。野外試験のバイオセイフティの側面についてのレビューか -9- ら予測されるように、理解について広がりと深さが増していることを、これらの表は示し ている。国ごとの野外試験の進展は表5に、作物ごとは表6に、また形質ごとについては 表7に示されている。 主要作物と主要形質に対する進展状況は、付属資料の図6及び7にそれぞれゲラフで示 している。 表6 作物別、年ごとの申請許可数 各年の許可数 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 合計 アルファルファ 1 7 4 3 6 21 サイフリボク 1 1 リンゴ 1 1 アスパラガス 1 1 ブロッコリ 1 1 カンタロープ 7 3 4 14 カーネーション 1 1 カリフラワー 1 1 2 チコリ 1 1 3 5 キク 2 1 3 トウモロコシ 2 23 40 65 ワタ 5 9 9 14 37 キュウリ 1 1 1 3 アマ 1 5 6 13 24 49 キュウイフルーツ 1 1 レタス 1 1 メロン 1 1 2 4 ナタネ/カノーラ 5 15 41 54 175 290 パパイヤ 1 1 ペチュニア 1 1 2 ポプラ 1 2 2 1 6 バレイショ 2 8 12 21 38 52 133 イネ 2 1 1 4 ダイズ 4 5 5 26 40 西洋カボチャ 7 2 4 13 テンサイ 1 8 9 10 28 ヒマワリ 1 1 2 タバコ 1 3 7 9 20 19 13 72 トマト 3 12 7 14 18 18 72 クルミ 1 1 2 その他 1 1 1 3 合計 1 9 37 69 154 209 399 878 -10-

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