ebook img

Aquatic Biotechnology and Food Safety PDF

69 Pages·2007·0.544 MB·Japanese
by  OECD
Save to my drive
Quick download
Download
Most books are stored in the elastic cloud where traffic is expensive. For this reason, we have a limit on daily download.

Preview Aquatic Biotechnology and Food Safety

OECD 資料 Aquatic Biotechnology and Food Safety 水生バイオテクノロジーおよび食物安全性 発行者覚書 以下の本文はより低価格で迅速に配布するため原文をとどめている。 述べられた見解は著者の見解である。 経済開発協力機構 原本は経済協力開発機構(OECD)が 英語名:Aquatic Biotechnology and Food Safety © 1994 で発行しており、 著作権はOECDにあります。 ©2005 財団法人バイオインダストリー協会はOECDの許可を得て 翻訳版を作成しました。 1 序文 本資料は科学、技術、産業本部と協力して、OECD 環境本部が作成した。本資料はバイオ テクノロジーの安全性に関し、OECDの国内専門家グループ(GNE)が行った研究の成果 である。 1990年に、GNEはモダンバイオテクノロジーに関連する食物の安全性を調査するために、 食物安全性とバイオテクノロジーに関する研究グループを設立した。モダンバイオテクノ ロジーに由来する食物の安全性評価に関する研究グループの報告書即ち 1993 年に OECD が出版した概念と原理は、陸生由来の生物に由来する新たな食物あるいは食物成分の食物 安全性評価を考察している。 食物安全性問題は、モダンバイオテクノロジーに由来する水生生物に特有の前回「水生バ イオテクノロジーと食物安全性」の中で考察しているが当該問題は前回版では扱わなかっ た。1部は1992年6月ノルウェーのベルゲンで開催された、水生バイオテクノロジーと食 物安全性に関するシンポジウムで提出した科学論文である。2部はベルゲンシンポジウムの 後で行われた食物安全性とバイオテクノロジーに関する研究グループ会議の考察ポイント と結論である。 科学および技術政策委員会は、本資料に対する制限を解除すべきであると勧告している。 事務局長の責任の下に公開されてきた。 2 目次 要旨 要約 背景 1部 水生バイオテクノロジーと食物安全性に関するOECDシンポジウム議事録 シンポジウムへの責任 水生バイオテクノロジーにおける最近の開発の概観 養魚業と食物安全性 英国での水生バイオテクノロジー トランスジェニック魚の食物安全性 トランスジェニック鮭の開発を含むカナダでの水生バイオテクノロジー 日本における魚と貝の染色体操作に関する研究状態 集中法による海洋魚幼魚飼育 現状と食物安全性 ホタテ貝の麻痺性 貝毒素の金属イオン封鎖と生体内変化、野性株捕獲と水産養殖バイオテクノロ ジーの食物安全性関連 海洋研究所 Austevoll 水産養殖研究ステーション 2部 GNE研究グループIVの考察と結論 考察 結論 3 要旨 1990 年に OECD のバイオテクノロジーにおける安全性に関する国内専門家グループ (GNE)は、モダンバイオテクノロジーに関する食物安全性を検討するため、食物安全 性とバイオテクノロジーに関する研究グループ(GNEの研究グループIV)を設立した。 研究グループの最初の大きな仕事は、モダンバイオテクノロジーに由来する食物の安全 性評価に関する1つの報告書、すなわち概念と原理を作成することであった。この報告 書は、1993 年に OECD より出版され、新たな食物あるいは食物成分の安全性評価に関 与する人たちが使用することを意図したものであった。安全な使用の歴史とともに、従 来の食物との比較をベースとして、現代のバイオテクノロジーに由来する新食物あるい は改変した食物、あるいは食物成分の安全性評価のための科学的研究法を詳しく説明し ている。研究グループは、当時はこの研究法が実質的同等性の概念をベースとして食物 安全性の問題に取り組む最も実用的な方法であると考えた。 食物安全評価に関するこの最初の報告書は、陸生の微生物、植物、動物に由来する新食 物あるいは食物成分の安全な使用に評価の対象を絞っている。水生由来生物に関する研 究を延期する理由は多い。食物として使われた多くの陸生動物種、植物種は、飼育栽培 されて久しいのに対し、ほとんどの水生食物生物は、事実上野生であり、あまり知られ ていないからである。さらに、一部の水生食物生物は、外部また内部から生産する毒素 を含有することが知られている。これらの毒素は陸生生物が生産する毒素と異なってお り、このことは、水生生物に特有の安全性考察が推測的に可能であることを示唆してい る。 これら検討を念頭に置いて、ノルウェーバイオテクノロジー諮問委員会は、王立衛生 社会問題省とともに、以下の2つの目的で、1992年6月10-12日にノルウェーのベルゲ ンにおいて水生バイオテクノロジーと食物安全性に関するシンポジウムの主催を申し出 た。その目的とは、水生バイオテクノロジーと食物安全性の現状のスナップ写真を作成 すること、ならびに陸生生物に関連する以前の研究では扱われていないと思われる現代 水生バイオテクノロジー特有の食物安全性との関係を確認することである。 シンポジウムの間に行われた発表は、食物あるいは食物源として使われる広範囲の水 生生物に関する材料を対象としている。閉鎖もしくは開放水産養殖システムでの養殖、 野生株(wild stocks)の生物の捕獲もしくは収穫、大規模放牧などを含む水生生物が食 物に利用される種々の管理システムにも言及しているが、多くは水産養殖に対象を絞っ ている。 主な考察ポイントの一つは、水産養殖における水生生物と、より広い水生環境におけ る水生生物の間の密接な関連であった。これは、多くの場合、水産養殖システムが海に 置いたケージを利用するという事実による結果である。水産養殖ケージの中に水生生物 4 を封じ込めにくいことについて数人が言及している。 食物として使われる水生生物で認められた種々の毒素の性質については、長時間討議 された。これら毒素の多くは、食物生物の外部から産生されているようであり、通常は 微生物に由来する。毒素のレベルについては多くの集団に個体間のばらつきがかなりあ る。このばらつきは、多くの場合、外部からの毒素源への暴露の程度に依存している。 ベルゲンシンポジウムの後、1992年6月13日に、GNEの研究グループIV会議があっ た。研究グループは、シンポジウムの間に確認した主な考察ポイントを発展させて、多 数の結論に達した。研究グループは、陸生食物生物の場合と同じく、水生生物のすべて の新特性は、食品の特性に基づいて検討し、安全使用の歴史を持つ類似の従来食品と比 較する必要があると指摘している。モダンバイオテクノロジーの育種技術に関連する改 善で考えられる副次的効果が、外部からの毒素と水生食物生物との相互作用を改善する ことが認められた。このような環境では、しかし、産物の安全性評価が、これまでと同 様、毒性の知識と毒性を検出する育種技術に依存している。 薬剤の使用および病気に抵抗力ある生物の育種は、水産養殖の生物についても、検討 されている。抗生物質を含む薬剤は食物安全性に影響することがある。かかる薬剤の使 用については、多くの場合、勧告が出ている。これらの勧告では、処置後の期間(すな わち薬使用休止期間)が指定されており、この期間には食用目的の家畜屠殺が禁止され る。 いくつかの水生食物生物はヒトにも有毒な化合物を含有するか、種々の薬剤投与を受 けてきたであろうが、この問題は現代のバイオテクノロジー特有の問題でないことが強 調されてきた。これらすべての場合、このような食用目的の生物の安全使用は、今まで どおり、化学残留物の適切な安全レベルの確認に依存している。バイオテクノロジーに おける現代科学技術は、この必要性を変えることはないであろう。 結局、このグループの主な結論は、現代水生バイオテクノロジーに由来する食物ある いは食物成分に対する実質的同等性の原理の適用を減らすか無効にする問題は確認でき なかったということである。しかし、新しい食物もしくは食物成分と比較するときにそ れがないと困難を生じる従来種の適切なデータが不足している可能性がある事例が数例 確認された。この問題が生じる理由の一つは、食物として使われる陸生動物あるいは植 物よりもほとんどの水生食物生物にはなじみがないことである。なじみがないことにつ いては、今後の研究で解決する可能性がある。したがって、多数の特定の研究の必要性 が確認された。 5 背景 OECD のバイオテクノロジーにおける安全性に関する国内専門家グループ(GNE)は 1990年に、バイオテクノロジーにより生産した新たな食物もしくは食物成分の安全性を 評価する科学原理の詳述に特に注目して、食物安全性の研究を最優先し、早急に開始す ることに同意した。その結果、モダンバイオテクノロジーに関連するような、食物安全 性を調査する目的の研究グループが設立された。合衆国のフランクヤング医師は、GNE 研究グループ IV「食物安全性とバイオテクノロジーに関する研究グループ」の長に選ば れた。 研究グループIVの専門家は、この研究の基礎となる多数の概念、取り組むべき問題、GNE が明示する要求に対処するために使用する研究方法または過程を確認した。研究グルー プの調査事項はGNEが承認した。調査事項に設定される研究の範囲と目的に関するいく つかのポイントに注目すべきである。 • この研究グループは食物添加剤、汚染物質、加工補助、包装材料の安全性評価に対処 するものではない。 • この研究グループは新しい食物または食物成分の環境安全性に関する問題に対処する ものではない。これらの問題はすでにOECD資料中で取り扱われており、またGNE の他の研究グループが取り扱っているからである。 • 詳述した原理は、当初は、陸生微生物、植物あるいは動物由来の新しい食物もしくは 食物成分の安全な使用に絞るべきである(水生由来生物は研究グループの将来の研究 で扱う予定である) 1990 年 10 月の設立後の研究グループの最初の主要任務は、モダンバイオテクノロジー に由来する食物の安全性評価、すなわち概念と原理に関する報告書を作成することであ った。この報告書は1993年にOECDで出版され、陸生微生物、植物または動物由来の新 しい食物もしくは食物成分の安全使用に焦点を絞っている。 この報告書は、新らしい 食物あるいは食物成分の安全性評価に関与する人による使用を目的にしている。この報 告書は、安全使用の歴史を有する従来の食物との比較をベースにした、現代のバイオテ クノロジーに由来する新食物または改変食物あるいは食物成分の安全性評価に対する科 学的研究法を詳述している。この研究法は、実質的同等性の概念をベースにしている。 研究グループは実質的同等性を、当時の食物安全性の問題を扱う最も実用的な方法であ ると考えた。 6 この研究グループの最初の報告書が完成するまでは、水生由来の生物に関する研究を延 期する理由が多数存在した。長く環境に適応してきた多くの陸生動物種、植物種と対照 的に、ほとんどの水生食物生物は事実上、野生生物であり、なじみが少ない。さらに、 一部の水生食物生物は外部からあるいは内部から生産する毒素を含有することが知られ ている。これらの毒素は陸生生物が生産する毒素と異なっており、このことは、水生生 物に特有の安全性考察が推測的に可能であることを示唆している。 OECD シンポジウムの議事録 ノルウェーバイオテクノロジー諮問委員会は、王立衛生社会問題省とともに、1992 年 6 月 10-12 日にノルウェーのベルゲンで、水生バイオテクノロジーと食物安全性に関する シンポジウムを主催した。シンポジウムには2つの目的がある。水生バイオテクノロジ ーと食物安全性の現状の「スナップ写真」を作成こと、ならびに陸生生物に関連する以 前の研究では扱われていないと思われる現代水生バイオテクノロジー特有の食物安全性 との関係を確認することである。 13のOECD加盟国とヨーロッパ共同体委員会から37名の参加者が、ベルゲンシンポジ ウムに参加した。8つの科学的な発表が行われ、これらの論文から提起される問題点が 長時間討論された。ノルウェーバイオテクノロジー諮問委員会は水生研究センターへの 訪問を計画し、参加者は進行中の研究を学習し、サケ、オヒョウ、サバを対象とする水 産養殖実験を観察した。 本資料の 1 部はシンポジウム中に提出された科学論文である。これら論文は、食物安全 性と水生バイオテクノロジーに関連する問題点を特定している。これらの論文で表現さ れた見解はそれぞれの著者の意見の表明であり、かならずしもOECあるいは加盟国の見 解ではない。 討論と結論 シンポジウムの後、1992 年 6 月 13 日に食物安全性とバイオテクノロジー研究グループ の会議が行われた。この会議では、主として、シンポジウムの間に特定された主要論点 が討議された。研究グループは多数の結論に到達した。論点と結論はこの資料の第 II 部 に英語版とフランス語版で提示されている。 7 第 I 部 水生バイオテクノロジーと食物安全性に関する OECD シンポジウ ムの議事録 論文に表示された見解はそれぞれの著者の意見表明であり かならずしもOECDあるいは加盟国の見解ではない。 8 シンポジウムへの責任 Frank E.Young博士 バイオテクノロジーにおける安全性に関する国内専門家グループ(GNE) の研究グループIV長 序文 Viggo Mohr 教授と他のノルウェー側の主催者に、大変なシンポジウム準備をなされた こと、ならびに暖かい歓迎を受けたことに感謝して、短いプレゼンテーションをいたし ます。 ここベルゲンでこの会議を開催することには多くの利点があります。絵のように美しい 背景は、われわれの研究意欲を起こさせます。ベルゲンが長い歴史上、海と水生食物に 関係があるという事実は、研究に対する刺激を大きくします。 しかし皆さんがこの会議でここにこられた重要な利点は、おそらくは、われわれが日常 的に水生バイオテクノロジーの研究をしている地域の専門家をここのOECD会議に招く ことによりその人たちがわざわざパリのOECD会議に行く必要がなくなるからです。こ の関連で、われわれは特にあすAkvakultustasjonen Austevollの水生研究センターに行 くのを楽しみにしています。 そこで、グループ全体を代表して、ベルゲンで研究する素晴らしい機会を提供してくれ たノルウェー側の主催者に再度感謝したいと思います。 グループへの責任 シンポジウムの実際の作業に入る前に、会議の目的と目標を見直すことは重要です。私 は、このことを、このプレゼンテーションの題名のところでは「シンポジウムへの責任」 と表示しています。 以前にグループの研究に関与していなかった新しい人が今日参加しておられるので、簡 単にバイオテクノロジーにおける安全性に関するOECDの国内専門家グループの研究グ ループIVの研究の背景の一部を要約することで仕事をはじめたいと思います。 GNE として知られているバイオテクノロジーでの安全性に関する国内専門家の OECD グループは1988年に研究の新しいプログラムを設定した。1990年10月のGNEの第3 回会議で、バイオテクノロジーにより産生した新しい食物あるいは食物成分の安全性を 9

See more

The list of books you might like

Most books are stored in the elastic cloud where traffic is expensive. For this reason, we have a limit on daily download.