毎日新聞社が秘蔵していたネガのなかから厳選して綴る写真ドキュメントの“昭和の歴史”である。
当時の写真画像や当事者・関係者のインタビューや当時のことを記録した文章から構成されている。多くの写真画像を用いたグラビア形式は、日本と国際社会の歴史を臨場感をもって伝えていることに成功しているだろう。
4号は、昭和20年から昭和21年までの、日本国内の状況について、“空襲”“敗戦の前後”“引揚”を中心に構成されている。
空襲による被害については、独自に全国調査を行い、その結果を、「全国主要都市空襲被災状況一覧」(p.91)などに掲載している。
現在ではほとんど見ることがない写真画像や、社会的事件が比較的詳しく説明されており、それだけでも歴史的価値があるだろう。